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堕ちた友母
堕ちた友母 ねたばれレビュー
『栞(しおり)』は30代後半のシングルマザーで、反抗期の息子との関係に悩んでいた。息子はかつてのように彼女の世話を嫌がり、必要とされたいという気持ちを抱えていました。しかし、彼が連れてくる友人のゆう君に出会ったことで、栞の日常は一変します。
ゆう君は一人暮らしで食事はカップ麺が主食という状況でした。栞は心優しい性格からか、彼を心配して自分が食事を作ってあげようかと提案します。そんな申し出にゆう君は緊張している様子で赤面し、栞を困惑させます。それでも彼の可愛らしい反応に心が揺れ動き、つい階段で転んでしまいます。ゆう君は栞を守ろうとして両手首を骨折し、意図せずして彼の世話をすることになりました。
両手を使えなくなったゆう君に対して栞は手助けをすることになりますが、その過程で求められるままに性欲処理を手伝うこともあるようです。彼の依存的な態度に栞は戸惑いつつも、その行為に徐々に快感を見出し、心の中に秘めた欲望に気づいてしまいます。
そして訪れた息子の合宿の1週間。息子がいない間に、栞とゆう君は二人きりで過ごすことになります。栞の内なる葛藤が高まる中、その一週間はどのように進展していくのでしょうか。
「堕ちた友母」は、栞とゆう君の交流を通じて、彼らが抱える欲望と葛藤に焦点を当てています。栞は母親でありながら女性としての欲望に目覚めていきますが、同時にそれが彼女の立場を揺るがすことを理解しています。ゆう君は、栞に対する甘えや依存が強まることで、友情の在り方と彼女との関係に迷いを抱えます。
この物語は道徳的なジレンマを投げかけつつも、栞とゆう君の心の成長と変化を描いていると感じられます。親としての立場と個人としての欲望の板挟みに苦しむ栞の姿は胸を打ちます。しかし、母親であることが招いた禁断の関係に対しても、同情と共感が湧きます。
筆者は、登場人物の心の葛藤を繊細に描写しており、その心の変化に読者は共感せざるを得ません。ただし、物語の内容は過激な部分も含んでおり、一部の読者には受け入れがたい表現もあるかもしれません。それでも、栞とゆう君の成長と人間的な葛藤が、この物語の魅力であり、考えさせられる要素だと感じました。
タイトルの「堕ちた友母」は、物語の核心を象徴するものとして相応しいと思われます。栞は友情と母親としての愛の間で葛藤し、彼女自身の価値観に疑問を抱くことになります。そして、ゆう君との関係が進むにつれて、その境界はますます曖昧になっていくことが予想されます。
全体として、「堕ちた友母」は、禁断の恋と家族の絆というテーマに基づいた心揺さぶられる物語です。登場人物の葛藤に心を揺さぶられつつも、彼らの成長と絆の深さに感動させられる作品といえるでしょう。ただし、繊細なテーマを含んでいるため、読者は自らの心の準備を持って本作品に臨むことが望まれます。